EU、鉄鋼の輸入15%削減 トランプ関税で安価な鋼材、流入防ぐ
欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は19日、4月1日から鉄鋼の輸入を最大15%削減すると発表した。米国が12日、鉄鋼・アルミニウム製品に対する25%の関税措置を発動しており、米国に輸出されるはずだった安価な鋼材が欧州に流れ込むのを防ぐ。
欧州委はこの日、鉄鋼などの競争力を維持するための行動計画を発表。欧州委で産業戦略を担当するセジュルネ副委員長は会見で、「不公平な域外の競争から我々の製鉄所を守る必要がある」と強調し、4月から緊急輸入制限措置(セーフガード)を強化する方針を明らかにした。
欧州委はまた、安価なアルミの流入によるEU市場への影響を調査する。すべての貿易相手を対象とし、輸入の急増が確認されれば、規制の強化などで対応する。
製造業の復活を公約にする米国のトランプ大統領は、幅広い製品の素材となる鉄・アルミ業界の保護を重視し、12日に25%の関税をかける措置を発動した。欧州委は、安価な鋼材の過剰生産が指摘される中国などから、欧州への流入が増えることを懸念している。
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