「2馬力選挙と銘打ってもらっていい」立花氏が岸和田市長選に出馬へ
不信任決議を受けた前市長の失職に伴う大阪府岸和田市長選(30日告示、4月6日投開票)について、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(57)が20日、同市で記者会見し、立候補する意向を示した。立花氏は「当選する気はない。2馬力選挙と銘打ってもらっていい」と語った。前市長を後押しする情報を発信するという。
前市長の永野耕平氏(46)は、政治活動で関わりのあった女性と性的関係を続け、謝罪して解決金500万円を払う内容で和解。大阪地裁は永野氏が「雇用を左右しうる優越的な立場にあった」と認め、「非難を免れない」と指摘した。永野氏は市議会から2度の不信任決議を受けて失職。30日告示の市長選に立候補を表明している。立花氏は自身の動画で、永野氏について「辞めるほど悪いことをしていない」と主張していた。
永野氏は19日の会見で、立花氏が自らの当選を目指さず他候補を応援する可能性について「立花さんや党の政治活動について、僕がとやかく言うことはない」と語った。
市長選にはこのほか、無所属新顔の佐野英利氏(45)も立候補を表明している。
立花氏は昨秋の兵庫県知事選で、斎藤元彦氏(現・知事)を応援するとして立候補。斎藤氏と同じ場所で演説を繰り返し、斎藤氏のパワハラ疑惑を否定するなどした。今年3月の千葉県知事選でも当初、現職の熊谷俊人氏を応援するとしていたが、熊谷氏が「やめていただきたい」などと述べると方針を撤回した。
他の候補を応援する「2馬力選挙」をめぐり、兵庫県選管は「適正な選挙を行うという公職選挙法の趣旨を損ないかねない」として、公選法の見直しを総務省に要望。石破茂首相は衆院予算委員会で、公選法の改正や選挙運動のあり方の見直しが「喫緊の課題だ」と述べた。与野党7党が開会中の通常国会に提出した同法改正案は「候補者間の公平の確保」などについて引き続き検討すると付則に盛り込んでいる。
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