キレキレダンスが甲子園に帰ってきた 新たな応援団長、受け継ぐ情熱
(22日、第97回選抜高校野球大会1回戦 滋賀学園0―3浦和実)
昨夏の甲子園で大きな注目を集めた、滋賀学園伝統のキレッキレのダンスが戻ってきた。チームのために情熱を注ぐ応援団長の思いが受け継がれた。
滋賀学園にとって8年ぶり3回目の選抜。ベンチ入りメンバーが発表された2月20日、松田虎太朗(こたろう)さん(2年)の名はなかった。
「応援団長、松田、行けるか」
部長に言われ、松田さんは答えた。「はい、やります」
その日、タブレット端末を開くと、母親からメールが届いていた。
「メンバーに選ばれなくて残念やったな。応援団長になったんやから、本気でいこう。私はあなたを応援している」
松田さんはこう返信した。
「メールありがとう。甲子園、沸かせるわ」
昨夏は、応援団長の荒井浩志さん(当時3年)を中心にアルプス席の部員たちが披露するダンスがSNSなどで話題に。8強入りした滋賀学園への注目度は試合ごとに上がった。
荒井さんは「自分は応援することしかできない。一番盛り上げて、甲子園を『シガガク』の応援で満たしたい」と話していた。
「俺らが応援で勝たせなアカン」「俺らがあいつらの限界を超えさせたらなアカン」。荒井さんは寮で夜に開いたミーティングで熱っぽく語った。
その姿を目に焼き付けてきた松田さん。応援団長を引き継ぎ、「荒井さんを超えるぐらいの気持ちでやる」と腹をくくった。メンバーに入って目立ちたかった気持ちはある。でも、入れなかった以上は応援に全力を込める。その姿は荒井さんと重なる。
今春も、部員たちが振り付け…
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