男子高校生からの「性の悩み」相談 全て「お母さんとのこと」だった

有料記事子どもへの性暴力

編集委員・大久保真紀

 「いつも真剣に聞いてくれているのに、ウソついてごめんなさい」

 電話の向こう側で高校2年の少年が声を震わせながら打ち明けた。

 「実母にセックスを求められる」

 激しく泣いた。

 「コンドームを使うか使わないかも全部母が決める」とも話した。

 電話を受けていたのは、長年若者から性の問題について電話相談を受けている医療職の女性。

 少年からの最初の電話は2020年秋だった。

 実母からの性被害を女性に打ち明けた少年。女性を通して少年に直接取材を申し込みました。少年から女性に「(僕が話したことは)記者に話して構わない」と回答があり、内容を記事にしています。目を背けずに事実を知ることが対策への第一歩と考え、記事では被害の状況などを詳しく書いています。

 「母から性器を触ったらだめ…

この記事は有料記事です。残り3898文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
大久保真紀
編集委員
専門・関心分野
子ども虐待、性暴力、戦争と平和など