30万人動員令、賭けに出たプーチン氏 元陸将がみるウクライナの今

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聞き手・牧野愛博

 ウクライナに侵攻するロシアのプーチン大統領は21日、第2次世界大戦後初めてとなる動員令を出しました。予備役30万人を段階的に招集する部分的な動員です。陸上自衛隊中部方面総監を務めた山下裕貴・千葉科学大客員教授(元陸将)は「プーチン氏にとって大きな賭けになる」と語ります。

 ――今回の動員令の背景には、ウクライナ北東部ハルキウ州でのロシア軍の敗走がありそうです。

ウクライナに絶対必要だった、ハルキウでの勝利

 ロシア軍を退却させることは、ウクライナにとって絶対に必要な出来事でした。北大西洋条約機構(NATO)諸国は過去、大量の兵器をウクライナに供与してきました。ウクライナ軍がロシア軍を押し戻せない場合、砂漠に水をまいている状態になり、NATO諸国の「支援疲れ」が深刻化します。

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 ロシアは冬になれば、エネル…

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この記事を書いた人
牧野愛博
専門記者|外交担当
専門・関心分野
外交、安全保障、朝鮮半島