リベラル層も労働者も バイデン氏に必要なバランス感覚

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ワシントン=園田耕司 大島隆
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 「バイデン氏は地に足が着いている。このあたりに多い労働者層にとっては、身近に感じられる人物だ」

 大統領選を左右する激戦州の一つ、ペンシルベニア州南部のヨーク郡で民主党委員長を務めるチャド・ベーカーさんはこう話す。

 2016年の大統領選では、ペンシルベニア州や中西部で、民主党を長年にわたって支持してきた白人労働者層の票が共和党のトランプ大統領に流れたことが、勝敗を決定づけた。ペンシルベニア州で生まれ、決して裕福ではない家庭で育ったバイデン氏の最大の強みは、こうした白人労働者層へのアピール力だ。

 これに対し、トランプ陣営は「バイデン氏が民主党内の極左に支配されている」と繰り返し主張し、労働者層からの支持を削ろうとしている。バイデン氏がハリス上院議員を副大統領候補に指名すると、トランプ陣営はその日のうちに「2人は極左を受け入れた」と、革新派のサンダース上院議員やオカシオコルテス下院議員の写真と一緒に映すCMを流した。

 トランプ陣営のバイデン批判…

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