作家の川端康成は中学生のころ、祖父の介護をしていた。寝たきりの祖父との日々を書き留めたのが『十六歳の日記』である。学校から帰ると、寝返りをうつのを助け、しびんをあて、茶を飲ませる▼川端は早くに両親を亡くし、祖父母に引き取られた。祖母も失った後、祖父の病を案じながら世話をするが、夜も起こされる生活は…
作家の川端康成は中学生のころ、祖父の介護をしていた。寝たきりの祖父との日々を書き留めたのが『十六歳の日記』である。学校から帰ると、寝返りをうつのを助け、しびんをあて、茶を飲ませる▼川端は早くに両親を亡くし、祖父母に引き取られた。祖母も失った後、祖父の病を案じながら世話をするが、夜も起こされる生活は…