「フジだけの問題じゃない」 第三者委報告書、自分に重ねた女性たち

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大下美倫 杉山あかり 伊木緑 小川聡仁 田渕紫織
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 フジテレビ問題に関する第三者委員会の報告書から浮かぶ構図は、性暴力をめぐっていくつもの企業や組織で繰り返されてきた問題と重なる。「フジテレビだけの問題ではない」。自分の経験に重ね合わせて報告書を読んだという、女性たちに聞いた。

「女性を物のように」既視感があった

 「男同士じゃつまらんね。女性いるかなね(原文のまま)」「知ってる子がいいけど」。報告書で明かされた、元タレントの中居正広氏とフジ幹部のやりとりに、埼玉県の会社員杉山亜美さん(38)は既視感を覚えた。

 約10年前、ラジオ業界で制作に関わった。飲み会で、立場が上の男性社員に体を触られるなどしたことが一因で退職。転職先の会社では、男性社員が女性社員の「ランク表」を作っていた。

 「男性が女性をジャッジして、女性を物のように扱う。どこも一緒なんだな」との思いを強めた。経験を思い出すため、一連のニュースを追うのは苦しい。それでも、「目をそらすことができない」と思う。

 金融会社員の40代女性は、20代の頃に番組制作会社で働いた当時を思い出した。

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この記事を書いた人
大下美倫
ネットワーク報道本部
専門・関心分野
公共、社会への参加、政治、ジェンダー
杉山あかり
神戸総局|神戸市政担当
専門・関心分野
国内政治、ジェンダー、福祉
フジテレビ問題

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