ウクライナが3年目に期する「戦争の転換点」は? 空軍広報官に聞く

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聞き手=藤原学思

 ロシアによるウクライナ侵攻が始まって、2月24日で2年になります。昨年末以来、ウクライナの都市部では民間人が犠牲になるミサイル攻撃が相次いでいます。そんな中、ウクライナ空軍はどのようにして、民間人を守ろうとしているのか。ウクライナ空軍のユーリ・イフナット広報官にオンラインで聞きました。

 ――まず、直近の話を聞かなければいけません。1月24日、ロシア国防省は「ウクライナ人の捕虜ら74人を乗せた輸送機が、ウクライナによって撃墜された」と発表しました。空軍は関わっているのでしょうか。

 ノーコメントです。ロシアは我々の国民や捕虜の命をもてあそんでいます。すべての状況は調査中です。

 空軍には小規模のモニタリング集団がいて、親ロシア派が運営するSNSテレグラムのチャンネルをチェックしています。彼らは「本当に囚人が乗っていたのか」と疑問視していましたが、削除されました。輸送機はエジプトから飛んできたようで、捕虜の輸送には使われていたとは考えにくいものがあります。

 ロシアのプロパガンダは、墜落が明らかになり、わずか15分後からあふれ出しました。彼らのレトリックはウクライナへの援助を減らすことが目的です。米国やドイツといった国際社会に影響を与えるために、墜落の話を利用しているわけです。

撃墜率7割でも多数の死傷者

 ――民間人を守るために、いま何が必要ですか。昨年末から多くの民間人が亡くなっています。

 現在のウクライナでは、弾道…

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
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