科学冷遇のトランプ政権「1時間で退去せよ」 日本にも予算減の余波
米国のトランプ政権が進める政府機関の人員や予算削減が、科学研究に影響を及ぼしている。米海洋大気局(NOAA)や米航空宇宙局(NASA)など、科学力の礎となる機関が対象となっており、感染症や災害の対策に支障が出るとの懸念も出ている。余波は日本にも広がりかねない。
2月末の午後4時前。NOAAで試用期間中の職員として、広報対応を担っていた気象学者のトム・ディリベルトさんは上司から一通のメールを受け取った。
「あなたの能力は現在のNOAAのニーズに合わない」。その日の午後5時までに職場の退去を求められた。その後も交渉を続けているが、現在も働くことを許されていないという。
トランプ政権では起業家のイーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」を中心に、大胆な歳出削減が進む。政府の赤字がふくらむ状況に、マスク氏は「このままでは破産」だとし、政府が運営する研究機関の人員削減や政府から大学への補助金停止などを求めた。
批判は国内外から 研究者デモも
NOAAではすでに試用職員…
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- 【視点】
トランプ政権が追求する「反多様性」「反DEI」の政策の実態が「政権が気に食わないリベラルな政策や価値観」全体への攻撃であることがいよいよ明らかになっている。その詳細を伝えてくれる記事だ。 大統領就任式でトランプは、「本日より、アメリカ政府
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