ミャンマー・震源近くの住民 内戦状態で救助難航「遺体外に出せず」

有料記事

鳥尾祐太
【動画】ミャンマー中部を襲ったマグニチュード7・7の地震、震源地近くのザガイン管区の様子
[PR]

 4日で発生1週間となったミャンマー中部の地震で、震源地近くで被害の大きいザガイン管区の住民男性が朝日新聞のオンライン取材に応じた。同管区は、国軍と民主派武装勢力の武力衝突が頻発してきた地域で、男性は「救助活動は進んでおらず、遺体を外に出せずにいる」と証言した。

 男性は50代で個人商店を営む。地震発生当時は、妻と息子と3人で、昼ごはんを食べていた。「いままで経験したことがない揺れだった。『ゴー、ゴー』と風のような音が聞こえた。周囲の建物が倒れる音がした」。すぐに屋外に出て、自身も家族も無事だったが、2軒隣の建物は崩壊し、従業員約10人のうち3人が生き埋めになったという。「翌日、みんなで救出したが、もう命はなかった」

 街中では、屋根に押しつぶされたようになった木造の家々や、完全につぶれたビル、傾いたビルが続く。「街中の建物は9割壊れた。外見が大丈夫でも中はダメだ」。住民は家々から路上に押し出され、ペットボトルの水などを運ぶトラックに列をなしているという。

■近づく雨期、続く路上生活 …

この記事は有料記事です。残り658文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
鳥尾祐太
西部報道センター|福岡市政担当
専門・関心分野
地方政治、無国籍・難民、東南アジア、誤情報
ミャンマー地震

ミャンマー地震

ミャンマー第2の都市マンダレー付近を震源に2025年3月28日、マグニチュード7.7の地震が発生しました。隣国タイまで広範囲に被害が及んでいます。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]