「対人地雷禁止条約から脱退を」 ロシア近隣4国の国防相が共同声明

ブリュッセル=森岡みづほ
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 ポーランドとバルト3国のエストニアラトビアリトアニアの国防相は18日、対人地雷禁止条約(オタワ条約)からの脱退を自国に勧告する共同声明を発表した。

 4カ国はいずれもウクライナに侵攻するロシアの近隣国。声明は各国への「軍事的脅威が増している」としたうえで「領土と自由を守るため、必要なすべての手段を取れるよう準備するべきだ」と指摘。「オタワ条約を脱退することを勧告する」としている。脱退すれば、対人地雷の使用や備蓄が可能になる。

 オタワ条約は1999年に発効し、対人地雷の使用や生産、貯蔵などを禁止する。164の国・地域が加盟し、日本は今年議長国を務める。ロシアや米国、中国は加盟していない。

 地元メディアなどによるとロシアと国境を接するフィンランドもオタワ条約からの脱退を検討している。

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この記事を書いた人
森岡みづほ
ヨーロッパ総局|北欧・NATO・ICC・ICJ・国連担当
専門・関心分野
人の暮らし、歴史、防衛
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    村山祐介
    (ジャーナリスト)
    2025年3月19日17時55分 投稿
    【解説】

    ポーランドとバルト3国、フィンランドを昨年7月に取材しましたが、ロシア・ベラルーシと接するEU東部国境は有事へのシフトが加速し、「新・鉄のカーテン」ともいえる分断線ができていました。  国境沿いは鉄条網付きフェンスや「竜の歯」と呼ばれる対戦

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