トランプ氏、教育省の廃止めざす大統領令に署名 組織を大幅縮小へ
ワシントン=高野遼
トランプ米大統領は20日、教育省の廃止に向けた措置に取りかかるよう命じる大統領令に署名した。トランプ氏は同省の業務には無駄が多く、リベラルな思想に偏っているとして「廃止」を公約に掲げていた。
署名にあたりトランプ氏は、「(教育省を)できる限り速やかに廃止する」と宣言。官僚組織の無駄を削って教育行政を各州に委ねることで、「コストは半分になり、教育の質は何倍も良くなるだろう」と述べた。
ただし、実際には政府機関を廃止する権限は連邦議会に与えられており、大統領の一存では廃止できない。ホワイトハウスによると、ただちに同省を廃止するわけではなく、業務を大幅に縮小したうえで、低所得の学生への助成といった重要な業務は継続するという。
トランプ氏は1期目にも教育省の廃止を試みたが、議会の賛同を得られずに実現しなかった。共和党は上下院で多数派を占めるが、廃止のための重要法案の成立には上院(定数100)で60人の賛成が必要で、実現の見通しは立っていない。
学力低下に悩む米国、教育のリベラル化への不満も
トランプ氏は教育省の廃止を…
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