「地域の顔」の駅舎、人口減の中どう残す JRと協力する自治体も
全国的に駅員のいない「無人駅」が増え、地域で歴史を刻んできた木造の駅舎の撤去が進む中、人口減時代に見合った駅づくりの模索が四国で始まっている。鉄道会社と自治体が利害を調整し、新たな「地域の顔」を一緒に造る例も出てきた。
特急列車も停車する高徳線引田(ひけた)駅(香川県東かがわ市)は2022年3月に利用者が少なくなったとして無人化された。業務効率化を進めるJR四国はさらに、築90年以上の木造駅舎の解体を打ち出した。
引田駅では、地元のまちおこし団体「風の港まちづくりネットワーク」が七夕やクリスマスに電飾を設置したり、清掃活動をしたり駅を守る活動に取り組んできた。メンバーからは、愛着のある木造駅舎を維持するよう求める意見が出た。
JRは木造駅舎の無償譲渡を打診したが、市は補修、耐震化などの経費がかかりすぎるなどとして断念。ただ、引田地区が来年の瀬戸内国際芸術祭の会場となることから、市の負担でトイレを整備すると決めた。
さらに協議を重ねる中で、JRが待合室、市がトイレを作り、2つの建物を大屋根で覆って一体化するアイデアが浮上した。
赤字縮小に取り組むJRにも受け入れ可能な案
費用の負担は、JRが木造駅…
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- 【視点】
私は比較的鉄道の駅は好きである。移動時間を有効活用したいので公共交通機関をよく使うためである。ただ地方,特に県庁所在都市など一部を除くと,住民の方々それぞれで利用頻度が異なり鉄道駅を「地域の顔」と認識しているかは,少し怪しい。確かに高校生ま
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