只見線にこんな観光列車走らせて! 沿線の子どもたちが県にプレゼン

斎藤徹

 JR只見線を盛り上げる活動をしている「只見線こども会議」のメンバーが10日、福島県会津若松市の県只見線管理事務所を訪れ、全国から募ったオリジナル観光列車のアイデア集を担当者に手渡した。メンバーは「只見線を盛り上げるために一つでも実現してくれたらうれしい」と話している。

 只見線こども会議は、2022年10月に約11年ぶりに全線再開した只見線の乗客を増やそうと、沿線地域に住む小中学生らが結成した。他方、県は只見線に観光列車を走らせるための検討部会を7月に立ちあげ、第三セクター・会津鉄道の車両を併用したオリジナル観光列車を運行する方向で検討を進めている。

 この日は、只見町立只見中2年の角田杏さん(13)と同町立明和小4年の角田淳紘さん(10)が、7~8月に全国の小中高生から募集した20のアイデアを県担当者に説明。杏さんは、山と川の絶景を走ることから観光列車名を「山河」とし、奥会津の木材を使い風景を見渡せるよう窓を大きくした内装を考えた。淳紘さんは、座席をカウンター状にして風景を楽しみながら会津や新潟の名産品を味わえる列車などを考えた。

 2人はこのほか、2階建てトロッコ列車や車内にアクアリウムがある列車、子ども用運転席がある列車など、寄せられた多彩なアイデアをプレゼンした。

 杏さんは「このアイデアの中でおもしろいものがあれば部分的にでもいかしてもらえたらうれしいです」と話した。

 アイデア集を受け取った只見線管理事務所の羽生宏史所長は「実現性のあるものもたくさんあってさすがこども会議のアイデアだと感心した。これを励みにして、しっかり検討したい」と話した。

 淳紘さんは「夜の列車の乗客が少ないので、只見線が黒字になるようこれからもいろんなアイデアを出していきたいです」と話した…

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この記事を書いた人
斎藤徹
山形総局|総局キャップ・県政担当
専門・関心分野
人口が減っても持続可能な地域づくり