トランプ氏と会談の赤沢氏 「格下」発言に「へりくだり」と野党批判

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ワシントン=多鹿ちなみ 榊原謙

 訪米中の赤沢亮正経済再生相は16日午後(日本時間17日朝)、トランプ米大統領とホワイトハウスで会談した。関税をめぐる対日交渉の担当閣僚であるベッセント米財務長官も同席した。会談後、赤沢氏は米閣僚らとホワイトハウスで、自動車や鉄鋼・アルミニウム製品などの追加関税の協議を続けた。日米双方は早期に交渉をまとめ、日米首脳が共同発表することをめざすことで一致した。

 赤沢氏は記者団に対して、トランプ氏と会談したことについて「格下も格下と直接話をしてくれたことに感謝している」と語った。トランプ氏からは「日本との協議が最優先だ」という発言があったという。赤沢氏は「『(交渉を)急げ』という思いを込められているのだろう」とも話し、米側が「相互関税」の上乗せ分を一時停止している90日の期間内に、「ディール(取引)」を成立させることをめざしている、との見方を示した。

 双方は月内にも次回協議を開く方向で調整することも決めた。

 また、赤沢氏によると、トランプ氏からは「国際経済において米国が現在置かれている状況について、率直な認識が示された」という。そうした文脈のなかで、在日米軍の駐留経費のあり方など、トランプ氏が日本に抱える不満を直接伝えてきた可能性もある。

 ただ、赤沢氏は、安全保障に…

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この記事を書いた人
多鹿ちなみ
経済部
専門・関心分野
エネルギー政策、人権、司法
榊原謙
アメリカ総局|米国経済担当
専門・関心分野
米国経済、世界経済
  • commentatorHeader
    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2025年4月17日12時32分 投稿
    【視点】

     赤沢亮正経済再生相は、なかなかの知恵者です。 <赤沢氏は記者団に対して、トランプ氏と会談したことについて「格下も格下と直接話をしてくれたことに感謝している」と語った>(4月17日「朝日新聞デジタル」)。  外交の世界においては、虚勢を

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2025年4月17日14時55分 投稿
    【視点】

    立憲民主党は、政府を単に批判するだけではなく、「自分たちが交渉につけば、もっと日本の国益を守れる」と言うべきである。もちろん、そんなことができるのか問いただされるだろう。そこで何とか根拠を探して言いつのるくらいでいい。今の自民党は、誰が出て

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