榊原謙

アメリカ総局 | 米国経済担当
専門・関心分野米国経済、世界経済

現在の仕事・担当

米国経済を担当しています。今年11月にある米大統領選に向けて、経済分野の論点をどう書いていくかがテーマです。インフレとFRBの金融政策、米中経済対立、テック規制、自由貿易と産業政策などに関心があります。

バックグラウンド

1981年生まれ、東京都出身。2004年に入社し、広島、金沢、神戸、大阪、東京で勤務。東京経済部で主に中央官庁(財務省など)、自動車、金融、労働分野などを担当。22年春から現職です。趣味はエレファントカシマシの宮本浩次さんと同じ東京散歩。20年に宮本さんに単独インタビューできたのが良い思い出です。

仕事で大切にしていること

完璧な文章などといったものは存在しない、という一文をなぐさめに、そしていましめにしつつ、読者のみなさんにできるだけ分かりやすく伝わる文章を、日々こころがけています。

タイムライン

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ミシェル・オバマ氏がハリス氏応援、「トランプ氏は女性の脅威」訴え

 オバマ元米大統領の妻で、国民的に人気があるミシェル・オバマ氏が26日、民主党のハリス副大統領の選挙集会に登場した。ミシェル氏は、共和党のトランプ前大統領は女性の権利に対する「脅威」だと強調。ハリス氏の弱みとされる男性層に向け、トランプ氏への投票は「私たち(女性)への反対票だ」と訴えた。  集会は大統領選の行方を左右する激戦州、中西部ミシガン州カラマズーで開かれた。  ミシェル氏は、トランプ氏が勝てば、全米レベルでの人工妊娠中絶の事実上の禁止もありうると指摘。適切な医師の処置などが受けられず、妊娠が原因で命の危険にさらされる女性が増えると警告した。  そのうえで民主党の現政権に怒りやいら立ちを覚え、棄権やトランプ氏への投票を考える男性有権者に向け、「この選挙が正しいものにならなければ、あなたの妻、娘、母親、女性たちが、(ハリス氏に投票しない)あなたの怒りの巻き添えになる」と訴えた。「愛する女性や子どもたちの目を見て、女性の安全を脅かす攻撃を支持すると伝える覚悟はあるのか」と問いかけ、トランプ氏に投票しないよう求めた。  ミシェル氏が男性有権者を強く念頭に置いた演説をしたのは、ハリス氏の課題とされてきた男性層への浸透がなお十分でないことの裏返しだ。特に民主党の支持基盤である黒人男性の支持が伸び悩んでいるとされ、ハリス氏は黒人向けの支援策を追加で発表するなど、てこ入れに躍起になっている。  ミシェル氏がハリス氏の応援演説をしたのは、8月の民主党全国大会以来。オバマ氏も精力的にハリス氏の応援に飛び回っている。  ミシェル氏は回顧録が世界的ベストセラーになるなど、歴代のファーストレディーの中でも抜群の人気を誇る。今年6月のテレビ討論会でバイデン大統領が失態を演じ、交代論が噴出した際には、ミシェル氏の出馬待望論も出たほどだ。

1日前
ミシェル・オバマ氏がハリス氏応援、「トランプ氏は女性の脅威」訴え

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ハリス氏集会にビヨンセさん「新しい歌を歌うとき」 歌唱は披露せず

 米民主党のハリス副大統領(60)が南部テキサス州ヒューストンで開いた25日の選挙集会に、米著名歌手ビヨンセさんが登場した。「今こそ、米国が新しい歌を歌う時だ」と語りかけ、共和党のトランプ前大統領(78)と激しく競り合うハリス氏への投票を呼びかけた。  出身地のヒューストンで開かれた集会で、登壇したビヨンセさんは、「私はセレブや政治家としてここにいるのではない。(女性が)自分の体のことを自分で決められる自由な世界であるか、気にかけている母親としてここにいる」と語った。人工妊娠中絶の権利の保護などを公約の柱に据えるハリス氏を支持する発言だ。  ハリス氏は、7月の立候補表明直後から「自由」を意味するビヨンセさんの「フリーダム」を選挙戦のテーマ曲に使ってきた。ビヨンセさんに続いて登場したハリス氏は、演説のほとんどを中絶問題に当て、「私たちは自由のために闘っている」と訴えた。  ビヨンセさんは、ハリス氏の陣営に楽曲の使用を許可する一方、これまで正式には、ハリス氏を支持するとは表明していなかった。テイラー・スウィフトさんら著名歌手らが次々にハリス氏支持を打ち出すなか、ビヨンセさんの発言に注目が集まっていた。  7月下旬の立候補表明直後は爆発的な興奮を巻き起こしたハリス氏の選挙戦だが、勢いにかげりがみえてきたとの指摘もある。24日には、米大物歌手ブルース・スプリングスティーンさんや黒人俳優のサミュエル・L・ジャクソンさんらを集会に招いた。11月5日の投票日に向け、著名人の力を借りて再び推進力を得たいとの狙いがある。  一方で、著名人頼みの派手な演出は、保守層や高齢層の反発を呼びかねず、民主党内に慎重論もある。ビヨンセさんは25日、短い演説をしただけで、歌唱を披露することはなかった。

2日前
ハリス氏集会にビヨンセさん「新しい歌を歌うとき」 歌唱は披露せず

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G20閉幕、世界経済「下ぶれリスク」高まりに懸念 保護主義を警戒

 米ワシントンで開かれていた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は24日、世界経済の「下ぶれリスク」への警戒感を示す共同声明を採択して閉幕した。今年は世界各地で大型選挙が相次ぐ。とりわけ、米共和党のトランプ前大統領らが当選し、保護主義的な政策が相次げば、世界の投資や貿易を阻みかねないからだ。  共同声明では、世界経済は「強靱(きょうじん)さを保っている」としつつ、「高い不確実性の中でいくつかの下ぶれリスクが高まっている」と言及した。とくに、国境を越える経済活動が国や地域間で分断されるリスクを挙げ、「保護主義に抵抗する」との文言を盛り込んだ。  警戒感の背景には、今年、世界人口の半分がかかわるとされる大型選挙が各地で相次ぐ事情がある。人気取りのため、自国産業を補助金や貿易障壁などで過度に守る保護主義的な政策が横行すれば、投資や貿易の流れを遮りかねない。  なかでも各国が意識するのが11月5日に迫る米大統領選だ。返り咲きをめざすトランプ氏は、外国製品に対する10~20%の一律関税の導入や移民の制限、大幅減税の恒久化といった「米国第一主義」の政策を公約する。  国際通貨基金(IMF)は最新の報告書で、米国が一律10%の関税をかけ、ユーロ圏や中国も10%の関税をかけあえば、世界の貿易量は2026年までに4%減るとした。明らかにトランプ氏を意識した試算だ。  移民の減少や減税の延長なども実現すれば、世界の国内総生産(GDP)は25年に0.8%、26年までに1.3%低下するとIMFは警告する。  民主党候補のハリス副大統領も、自国民や産業を優遇する政策を志向する。G20議長国のブラジルのアダジ財務相は24日の記者会見で、米大統領選について「どういった結果になっても、(世界経済に)影響は出る」と指摘した。  加藤勝信財務相も会見で、「自由貿易が我が国の経済、世界経済の成長を促してきている」とし、「経済的な分断が広がっていけば、(世界経済の)下ぶれリスクになりかねない」との認識を示した。 ■G20財務相・中央銀行総裁会議の共同声明のポイント 【世界経済見通し】 ・ソフトランディング(軟着陸)への良い見通しを持っているが、課題もある ・高い不確実性の中で、いくつかの下ぶれリスクが高まっている 【国際開発金融機関(MDB)】 ・MDBの効果を最大化するための「MDBロードマップ」を支持 【途上国の債務問題】 ・ガーナなどに対して合意された債務措置の進捗(しんちょく)を歓迎 ・「共通枠組み下の事例から得られた教訓に関するG20ノート」を支持 【国際租税協力】 ・超富裕層の個人を対象とする効果的な課税や、その他の課題に関する国際的な対話を促進

3日前
G20閉幕、世界経済「下ぶれリスク」高まりに懸念 保護主義を警戒
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