ライドシェアは公共交通を担えるか 「日本版」参入の名鉄社長に聞く

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米田怜央 内藤尚志
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 鉄道会社の経営が岐路に立たされている。各地で赤字路線の廃止が取りざたされる一方で、新たな公共交通として、自家用車を使って客を運ぶ「ライドシェア」が台頭している。こうした変化に大手私鉄はどう向き合うのか。名古屋鉄道の高崎裕樹社長(63)に聞いた。

 ――タクシー会社が関与する「日本版ライドシェア」が4月に解禁され、名鉄グループも参入しました。

 「画期的な一歩だが、公共交通として一気に進めるべきではない。海外で普及したからといって、そのまま入れてはダメです。安全性をだれが担保するかわからないものは、公共交通として成り立たない。規制緩和によって、もうかる地域に安値で参入されたら、いまある公共交通が壊れてしまうと危惧しています」

 ――鉄道は大量輸送が得意な半面、コストがかさみます。人口減が進むなか、乗客の増加が見込めない路線を維持できますか。

 「基本的には維持します。将…

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