第1回「小泉さんより党をぶっ壊している」派閥なき自民、権力集中の未来図

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安倍龍太郎 藤原慎一
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 裏金事件で揺れる自民党が開いた17日の党大会。首相の岸田文雄が演説で力を込めたのは、未来に向けたメッセージだった。「自民党は変わらなければならない」

 その言葉には2カ月前の伏線がある。

 「無派閥が改革派、俺たちが守旧派になるわけにはいかない」。1月18日、安倍、二階両派に加え、岸田派も「立件へ」と朝日新聞が報じると岸田はそう周囲に漏らした。距離を置く前首相の菅義偉ら無派閥の派閥解体論にどう対峙(たいじ)するか。派閥ナンバー2で官房長官林芳正を介して、派の幹部を官邸裏口から引き入れ、個別に告げた。「信頼を取り戻すため覚悟を示す。宏池会(岸田派)を解散したい」

 岸田はその日のうちに自派閥…

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この記事を書いた人
藤原慎一
政治部|国会担当キャップ
専門・関心分野
国内政治、安全保障、憲法、震災復興
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    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2024年3月18日16時39分 投稿
    【視点】

    岸田文雄首相が自らが会長を務めていた「宏池政策研究会」(岸田派)の解散を検討していることを明かした際、コメントプラスに「岸田派を解散することにより、他派閥の解散につなげていくとするならば、首相にとって案外と妙手なのかもしれません」とした上で

    …続きを読む