第1回「小泉さんより党をぶっ壊している」派閥なき自民、権力集中の未来図
安倍龍太郎 藤原慎一
裏金事件で揺れる自民党が開いた17日の党大会。首相の岸田文雄が演説で力を込めたのは、未来に向けたメッセージだった。「自民党は変わらなければならない」
その言葉には2カ月前の伏線がある。
「無派閥が改革派、俺たちが守旧派になるわけにはいかない」。1月18日、安倍、二階両派に加え、岸田派も「立件へ」と朝日新聞が報じると岸田はそう周囲に漏らした。距離を置く前首相の菅義偉ら無派閥の派閥解体論にどう対峙(たいじ)するか。派閥ナンバー2で官房長官の林芳正を介して、派の幹部を官邸裏口から引き入れ、個別に告げた。「信頼を取り戻すため覚悟を示す。宏池会(岸田派)を解散したい」
岸田はその日のうちに自派閥…
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- 【視点】
岸田文雄首相が自らが会長を務めていた「宏池政策研究会」(岸田派)の解散を検討していることを明かした際、コメントプラスに「岸田派を解散することにより、他派閥の解散につなげていくとするならば、首相にとって案外と妙手なのかもしれません」とした上で
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