津波ビル1万2千棟でも、減らない被害 南海トラフ、できる対策とは

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力丸祥子 田渕紫織 千種辰弥
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 前回に続き、全国で最も高い34メートルの津波が想定される高知県黒潮町。この数字が示されてから13年。町は「犠牲者ゼロ」をめざし、総力戦を掲げてきた。

 まず、町長など幹部を除く全職員約190人を14の地域に割り振り、それぞれの地域で住民と対策を考える仕組みを作った。ソフト面では、浸水想定区域に住む約3800世帯を対象に、「戸別津波避難カルテ」を作成。住宅の耐震状況に加え、避難経路や避難支援者の有無を記し、住民自身がリスクを把握し、防災意識の向上を図った。

 ハード対策では、避難場所とそこに通じる避難道約260本を整備し、津波の到達までに避難できない地区には津波避難タワー6基を建設した。

 町情報防災課の村越淳課長は「揺れたら逃げることは当たり前になった。犠牲者をゼロにするため、できることを突き詰めていきたい」と語る。

 南海トラフ巨大地震の被害想定が約10年ぶりに見直されました。死者は最大約29万8千人と想定され、各地で防災対策が進みましたが、大幅な減少にはつながりませんでした。
 記事の後半では、人口減少や高齢化も進む中、経験がない大きな災害にどう立ち向かえばいいのかを考えます。

 今回の被害想定では、各地の…

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この記事を書いた人
力丸祥子
東京社会部|気象庁クラブ
専門・関心分野
防災、合意形成
田渕紫織
東京社会部|災害担当
専門・関心分野
災害復興、子ども
南海トラフ地震

南海トラフ地震

南海トラフ地震の想定震源域は東海から九州の太平洋沖とされ、100年から150年ほどの間隔で、繰り返し巨大地震が起きてきました。今後30年以内に80%程度の確率で起きるとされています。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]