月探査機SLIM、再び休眠 犬種付いた岩石増加「観測結果に興奮」
月への着陸に成功した探査機SLIM(スリム)の月面探査が31日、いったん終了した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、着陸地点は2月1日ごろに太陽光が当たらなくなり、再び「休眠」状態に入るという。
月では太陽光が当たる状態と当たらない状態が約2週間ずつある。太陽光が当たらないと、零下100度以下まで下がる。SLIMはこの極寒に対応する設計になっていないという。電子機器が約2週間の過酷な環境を乗り越えて、再び起動するかどうかはわからない。
ただ、坂井真一郎プロジェクトマネージャは25日の記者会見で「可能性がゼロでもないと思っているので、ある種の実験として試みはしようと考えている」と話していた。
JAXAによると、SLIMは28日夜から通信が確立し、太陽電池パネルの発電ができるようになった。搭載した特殊なカメラで月の岩石の観測を再開した。
対象の岩石は、月の地下のマントル由来の鉱物「かんらん石」。月の起源の謎に迫ることが目的だ。
当初、目星をつけていた岩石…
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- 【視点】
月に探査機が着陸することがいかに難しいことかを、今回のSLIMの成功によって知った私だが、プロジェクトの難しさも同時に伝えられる中で、岩石の大きさに応じて犬種の名前をつけていたと聞き、思わずニッコリほっこりさせられた。完璧な成功や過度な期待
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