人質交渉、ハマスが求める条件 過去には「1人対1千人」の交換成立
パレスチナ自治区ガザ地区を拠点とするイスラム組織ハマスが連れ去った人質の解放交渉をめぐり、イスラエル政府への批判が国内で広がっている。ガザへの空爆が続けば、人質が危険にさらされ、「仲介役」を担う中東諸国の協力を引き出せなくなる恐れもあるためだ。人質交換を行うにしても、過去にない規模が想定され、長期の交渉になる可能性がある。
テルアビブで28日、ネタニヤフ首相は、人質の家族と向き合った。人質を危険にさらす軍事行動を控えるように訴えられると、ネタニヤフ氏は「(ガザへの)圧力が大きいほど解放のチャンスが高まる」と返した。
翌29日は、ヘルツォグ大統領がエルサレムで人質の家族らと面会。参加者の一人は「我々は人質問題が国の最優先事項になっていると感じていない」と不満を漏らした。
人質の家族に同情する世論と、ガザへの攻勢を強めたい政府の間の溝は鮮明だ。最近の世論調査では、49%が人質解放のために地上侵攻を延期すべきだと回答。地元紙タイムズ・オブ・イスラエルによると、28日は国内で人質の家族を支援する20の集会が開かれ、首相を激しく非難するものもあった。
難航する人質交渉。ハマスは、どのような条件を突きつけているのでしょうか。人質をめぐる駆け引きの現在地を探ります。
約240人のうち解放されたのは4人だけ
約240人とされる人質のう…
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イスラエル・パレスチナ問題
イスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに大規模攻撃を行いました。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に攻撃を始めました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]