イスラエル国防相、「動物のような人間」との戦い ハマスへ報復受け

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

イスタンブール=高野裕介
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 パレスチナ自治区のガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが7日にイスラエルへの一斉攻撃を仕掛けて始まった大規模な軍事衝突は10日、双方の死者数が1700人を超えた。イスラエルは過去最大規模となる予備役30万人の招集を発表。報復を強めている。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)の9日夜時点のまとめでは、イスラエル側でこれまでに少なくとも900人が死亡、約2600人が負傷した。地元メディアのタイムズ・オブ・イスラエルや英BBCによると、ガザ地区にほど近いイスラエル南部キブツ・ベエリでは100人以上の遺体が見つかった。イスラエル軍とハマスの戦闘が続いていた場所だという。AFP通信によると、イスラエル軍はガザ周辺のイスラエル側で計約1500人のハマス戦闘員の遺体を発見したとしている。

 一方、ガザ地区の保健省は10日、同地区での死者数が830人、負傷者が4250人になったと発表した。OCHAによると、9日時点でガザ地区では約18万7千人が学校などでの避難生活を強いられ、約4万人の家が全壊、または部分的に破壊されたという。地元メディアによると、イスラエルのガラント国防相は9日、ガザ地区を完全封鎖するとし、「動物のような人間」との戦いだと述べた。

 イスラエル軍は、ガザ地区で…

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    菅野志桜里
    (弁護士・国際人道プラットフォーム代表)
    2023年10月11日12時52分 投稿
    【視点】

    敵方集団構成員の人間性を否定し、軍人・文民の区別なく、当該集団の生存の前提条件を破壊するような行為に該当する兆候が懸念されます。敵の人間性を否定することで、人間同士の殺戮に対する抵抗感を麻痺させるような発言は厳に慎むべきです。 戦争に

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