暴力団勢力初めて2万人割る 「匿流」1万人摘発、暴力団と連携も

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板倉大地

 昨年末時点の暴力団勢力は1万8800人で、20年続けて減少し、警察庁が統計を取り始めた1958年以降、初めて2万人を下回った。一方で、メンバーらがSNSで緩くつながり、多様な犯罪で資金を得る「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」の活動が深刻化。昨年の摘発人数は、暴力団勢力を上回る1万人超にのぼった。警察庁は暴力団と匿流が一部で連携しているとみている。

 警察庁が3日発表した。昨年末の暴力団勢力は、構成員(組員)が前年比500人減の9900人、組織に所属せず活動に関わる準構成員などが1100人減の8900人で、いずれも初めて1万人を下回った。団体別では、最大の山口組(本部・神戸市)が500人減の6900人、住吉会(本部・東京都新宿区)が300人減の3200人、稲川会(本部・東京都港区)が100人減の2800人などだった。

 暴力団勢力は63年の18万4100人をピークに減り続け、92年の暴力団対策法施行後、減少が加速した。警察庁は、取り締まりの強化と社会の暴力団排除の取り組みの推進が要因としている。

 一方で匿流の活動が活発化し…

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この記事を書いた人
板倉大地
東京社会部|警察庁担当
専門・関心分野
事件、事故、警察行政