中国のパンダ外交、世界が一喜一憂 4頭帰国の和歌山へ再び来るのか

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北京=井上亮
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 和歌山県白浜町アドベンチャーワールドにいる4頭のジャイアントパンダが中国に返還されることが決まった。中国は世界的に人気があるパンダを外交ツールに利用してきており、各国は愛くるしい「大使」の去就に一喜一憂してきた。和歌山で再びパンダを見ることができるのか。

 「パンダ外交」の歴史は古い。日中戦争時の1941年、当時の国民党政府が米英など国際社会の協力を取り付けるために、宣伝戦の一環として米国にパンダを贈ったのが最初とする研究がある。

 かつては相手国に贈与していたが、乱獲でパンダの生息数が減少し、84年以降は「繁殖研究のための貸与」へと形を変えた。中国政府によると2024年8月時点で、国外に貸し出されているパンダは17カ国に計53頭いた。

 冷戦下では社会主義陣営の旧…

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この記事を書いた人
井上亮
中国総局|政治外交担当
専門・関心分野
中国社会、人口減少、移民