「苦渋の決断」そごう・西武労組スト決定 競合の業界労組も「共闘」

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末崎毅 編集委員・沢路毅彦 岡林佐和

 百貨店そごう・西武の売却をめぐる混乱が、業界で60年ぶりのストライキの実施につながる異例の展開となった。2日前にストを通知した労働組合はギリギリまでスト回避の道も探ったが、売却を急ぐ親会社との決裂が決定的になった。

 「残念ながら(売却の決議を取りやめるとの)確認がとれませんでした。苦渋の決断となりますが、ストライキの実施を判断いたしました」。そごう・西武労組の寺岡泰博委員長は30日、組合員らにこうメッセージを送り、スト実施へ団結を呼びかけた。

 売却後の事業継続や雇用維持に向け納得のできる説明が得られていないとして、組合が会社側にストを通知したのは28日。親会社のセブン&アイ・ホールディングス(HD)に対し、31日の売却決議を見送ればストは回避すると伝え、回答期限を29日に設定していた。だが、セブン&アイは決議を強行する方針を変えなかった。

 売却の実行は、労組や池袋本店の地元などからの反発で、すでに半年以上遅れている。業績や信用の低下を招きかねないストを打たれてまでも、セブン&アイが売却実行を急ぐのは、売却の遅れがそごう・西武の企業価値を毀損(きそん)するという焦りがあるからだ。

 ストの通知を受けてセブン&…

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この記事を書いた人
沢路毅彦
編集委員|労働
専門・関心分野
労働問題・雇用政策
岡林佐和
経済部
専門・関心分野
税と社会保障、ジェンダー平等政策
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    首藤若菜
    (立教大学教授=労働経済学)
    2023年8月30日20時20分 投稿
    【視点】

    そごう・西武労組の寺岡委員長は、繰り返し「ストを回避したい」と述べていましたが、結局、スト実施に追い込まれたようにみえます。非常に苦しく、悩ましい決断だったと思われます。 ストを実施する際に、同じ業界で働く他労組が支援を表明することは

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    塚田穂高
    (文教大学国際学部教授・宗教社会学者)
    2023年8月30日21時24分 投稿
    【視点】

    ・・・ストは労働者の権利、忘れずに 記憶が確かであれば、28日くらいのNHKの夜のニュースにてこのストの件が扱われていたが、そのなかで「企業側も組合側も自分たちの主張を言っているだけ。お客のことは置いてきぼり」などといった街行く人のコメン

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