長崎県の石木ダム、強制収用の土地で工事開始 反対住民は座り込み

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石倉徹也 寺島笑花
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 長崎県川棚町で建設が進む石木ダム事業について、大石賢吾知事は1日、強制収用した土地での工事に着手したことを明らかにした。工事はこれまで任意取得した土地のみで続いており、収用地では初めて。反対住民らは現地で作業中止を求めて抵抗した。

 県によると、工事を始めたのは、ダム本体の左岸部の山林にある収用地。県は2021年9月に本体工事を始めて以降、任意取得した土地で工事を続けていたが、収用地での工事に2月20日に着手。重機で樹木の伐採や掘削を始めた。

 これに気づいた反対住民らが28日に工事阻止を求めた。県によると、座り込みをしたり、寝転がったりした住民を別の場所に移動させたという。1日には、反対住民が、工事が始まる前からショベルカーの周囲に座り込んだ。けが人は出ていないという。

 石木ダムの事業地は約79万平方メートル。8割の地権者が立ち退いたが、水没する川原(こうばる)集落に暮らす13世帯は拒否した。この住民の土地約12万平方メートルは土地収用法に基づき所有権が国に移った。今回は、この収用した土地で初めて工事が始まったことになる。

 土地収用法は、事業認定告示…

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