雪深い秘境駅で開かれる「クリパ」 全国から鉄道ファンが集まるわけ

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三木一哉
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 北海道北部が雪深くなる毎年12月、多くの人が集まる無人駅がある。近くには人家もほとんどない「秘境駅」。そんな場所で催される「パーティー」は今年で8回目で、70人が全国から集まった。何が人々を引きつけるのか。

 この駅はJR北海道宗谷線の糠南(ぬかなん)駅。プラットホームは板張りで、スチール物置が待合室代わりに置かれている。近くには農家が1軒あるだけだ。

 駅に止まるのは1日6本の普通列車のみ。1日平均の乗降者数は1人を切る。2016年にはJR北海道が廃止対象にリストアップしたが、地元の幌延町が維持費を負担し、ゆるキャラを募集するなど地域活性化の資源として活用している。

 そんな町の取り組みに共感した鉄道ファンが動いた。15年、栃木県足利市職員の杉戸政徳さん(36)が12月に駅に集まるクリスマスパーティーを企画。初回は12人が集まった。この「糠南クリパ」への参加者は口コミで徐々に増え、今年は12月18日に首都圏、関西、九州からも鉄道ファンが駆け付けた。

 「クリパ」が始まるのは駅に…

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この記事を書いた人
三木一哉
横浜総局|相模原地域担当
専門・関心分野
相模原の歴史、東アジアと日本のかかわり、公共交通など