「孤独死」7万6千人超 初の統計 うち65歳以上が5.8万人

板倉大地 山下裕志

 昨年1年間に自宅で亡くなった一人暮らしの人は全国で7万6020人で、このうち、死後8日以上経過して見つかった人は2万1856人に上った。警察庁が11日、初めて年間を通じての統計を発表した。

 「孤独死・孤立死」の実態把握を進めてきた内閣府の作業部会は同日、最終報告を取りまとめ、「孤立死」者数を把握するための目安として、死後8日以上経って見つかったケースを扱うことが適当と指摘。このケースは生前に社会的に孤立していたことが強く推認されるとした。

 警察庁によると、昨年に警察が取り扱った死者20万4184人のうち一人暮らしで自宅で亡くなった人は4割近くの7万6020人だった。年代別では、65歳以上の高齢者が5万8044人で、8割近くを占めた。10代でも62人、20代でも780人いた。

 死亡してから数日以内に発見される人が目立ち、4割近くが当日か翌日に発見され、7割超は1週間以内に見つかっていた。一方で、死後8日以上経過して発見された2万1856人のうち、1カ月以上は6945人、1年以上は253人いた。死後8日以上経過したケースでは、男性が8割を占めた。

自宅で死亡した一人暮らしの人数(都道府県別)※警察庁まとめ

北海道 3411

青森  749

岩手  686

宮城  1169

秋田  531

山形  422

福島  937

東京  10372

茨城  1424

栃木  895

群馬  1067

埼玉  4490

千葉  4153

神奈川 4968

新潟  1022

山梨  489

長野  985

静岡  1653

富山  453

石川  512

福井  305

岐阜  857

愛知  4545

三重  1038

滋賀  601

京都  1466

大阪  6983

兵庫  3256

奈良  759

和歌山 652

鳥取  291

島根  305

岡山  999

広島  1561

山口  1187

徳島  461

香川  671

愛媛  807

高知  519

福岡  3352

佐賀  349

長崎  771

熊本  791

大分  556

宮崎  686

鹿児島 1039

沖縄  825…

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この記事を書いた人
板倉大地
東京社会部|警察庁担当
専門・関心分野
事件、事故、警察行政