24時間戦えないとダメなのか 女性が3割を超えた組織で起きたこと

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足立優心 小林直子

 「出産直前にビラ配りや街頭宣伝を割り振られた」「活動量が足りないからと、公認を見送られた」――。

 立憲民主党神奈川県連では、9月に入ってマタニティーハラスメントやパワーハラスメントに遭ったという記者会見が相次ぐ。

 被害を訴えたのは、いずれも県連所属の女性県議や女性市議だ。いったい何が起きているのか。

出産前に「1日200枚のビラまき」

 「党員としての活動量が足りない」。昨夏、第1子を出産した横浜市議の大野知意(ともい)氏は、同党の衆院議員らからマタハラを受けたと訴えた。

 大野氏によると、8月下旬の出産予定だったため、「7月半ばから党活動を休む」と総支部長の衆院議員に伝えていた。

 だが、「1日200枚のビラまき」や「1日計3時間の街頭宣伝」が担務表案で割り振られたという。

女性「3割」の世界

 衆議院議員に占める女性の割合は10%、参院議員は26%、地方議員では15%。政府が目標に掲げる指導的地位に占める女性の割合の「30%」には依然、届きません。 そうした中、女性が所属議員の3割を超えた立憲民主党神奈川県連で「マタハラ」「パワハラ」の訴えが相次いでいます。何が起きているのか、何が原因なのか、永田町の現実とともに取材しました。

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 その後、「活動量の不足」を…

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この記事を書いた人
小林直子
東京社会部|教育担当
専門・関心分野
子育て・教育、スポーツ
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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2022年10月12日15時51分 投稿
    【視点】

    先月、来年4月の統一地方選でジェンダー平等を目指す20代・30代の女性やジェンダーマイノリティの立候補を呼びかけ、一緒に支援するプロジェクト『FIFTYS PROJECT』をはじめました。政党から出る人からは、1つの自治体で同じ政党で複数

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2022年10月13日8時51分 投稿
    【視点】

    この記事の監修を担当されたのが男性の山下記者で、「私自身、障害のある子どもを共働きで育てていて、24時間戦えません。「活動量が足りない」という言葉にドキッとしました」とコメント欄に書いている。自分事として捉えることのできる男性にとっては「2

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