日本一高いはしご車、高層ビル街にない事情 東京が考える消防戦略

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隈部康弘
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数字は語る

 消防署の前を通る。ぴかぴかに手入れされた消防車が並ぶ。中でも大きくて特徴的なのが、はしご車。ところで、このはしご、どのくらいの高さまで届くのだろう。大都市では、見上げるような高層のビルが次々と建てられているが――。

 消防車両のトップメーカー「モリタ」(本社・兵庫県三田市)は、はしご車で9割弱のシェアを誇る。そのラインアップで最も高いのは54メートルのはしご車だ。マンションだと、18階あたりまで伸ばせることになる。

 車体は長さ12メートル、幅2・5メートル、総重量約25トン。法律上、車体をこれ以上は大きくできず、「今の技術力で対応できるのは、この高さが限界」とモリタの商品開発部。54メートルが国内で最も高いはしご車とされる。

 54メートルはしご車は、2013年の金沢市を始めとして愛知県岡崎市徳島市などに6台が納入されている。1台2億4千万円程度。高層ビルが林立する東京や大阪といった大都市が率先して導入するのでは、と想像するのは素人考えらしい。

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