ラムサール条約指定地のサンゴは「健全」 モーリシャス

遠藤雄司
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 インド洋の島国モーリシャス沖で座礁した長鋪(ながしき)汽船(岡山県)所有の貨物船から油が漏出した事故で、日本の国際緊急援助隊は4日、ラムサール条約に指定された地域ではサンゴへの影響が確認されなかったと発表した。

 援助隊は同条約で指定されているブルーベイ海洋公園など16カ所で潜水調査を実施。油によって死滅したサンゴなどは確認されず、「健全な状態」と判断したという。座礁船から油が流出する前に同公園周辺でオイルフェンスが設置されていたことや、潮流の影響で油の漂着が抑えられたとみている。ただ、座礁地点に近い海中は濁りがひどく、サンゴへの日照が遮られることなどによる長期的な影響が懸念されるという。

 一方、島南東部のマングローブ林11カ所では漂着した油による汚染が確認された。油を含んだ海草がマングローブの根元にたまっているといい、援助隊は地元政府に対して干潮時に海草を取り除いたり、波で洗い流された油を吸着マットで取り除いたりする除染法を提案し、採用されたという。

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この記事を書いた人
遠藤雄司
国際報道部・業務担当次長
専門・関心分野
アフリカ情勢、紛争、災害、事件