(書評)『出版と権力 講談社と野間家の一一〇年』 魚住昭〈著〉

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 ■大衆動かす雄弁、揺さぶる国家

 「名を掴(つか)まんか。金を掴まんか。庶幾(こいねがわ)くは両者共に掴まん」。後に講談社を創業する野間清治(せいじ)が、友人宅二階に住みこみ、自室のふすまに墨筆で書いた言葉だ。

 常に大衆を意識する清治の野心が、創業一一〇年を迎えた出版社の始まりであり、そして、現…

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