折々のことば:2019 鷲田清一

有料記事

 年を取るといふのは、年輪や殻が厚くなることでなくて、水に落ちた物体の、どこまでも拡(ひろが)つて行く波紋に似たものであるといい

 (吉田健一)

     ◇

 人は若いうちは、時を早送りしたり、わずかの空隙(くうげき)も埋めようとしたりして、とにかく今という瞬間の外に出たがる。だが人生の黄昏(たそ…

この記事は有料記事です。残り93文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

連載折々のことば

この連載の一覧を見る