異次元の高関税、短期間でなぜ可能 米国の対中国関税104%の衝撃

有料記事

ワシントン=榊原謙
写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 トランプ米大統領が9日、全面的に発動させた「相互関税」と呼ぶ高関税措置により、中国に対する追加関税は第2次政権だけで累計100%を超える異例の高水準となった。「貿易戦争」とも呼ばれた第1次政権時の対中追加関税の伸びの5倍以上に達し、米中間の貿易摩擦は未知の領域に入った。米中経済、そして世界経済への衝撃は計り知れない。

 トランプ氏は8日夜、共和党議員らを前にした演説で、「中国は104%の関税を支払う。104%はばかげているように聞こえるかもしれないが、彼らは我々の多くの製品に100%や125%の関税を課している」と冗舌だった。前代未聞の100%超の関税をかけたことへの緊張感はうかがえなかった。

 第1次政権で、トランプ氏は中国からの幅広い輸入品に複数回にわたって関税をかけた。中国も報復関税で応戦し、関税の掛け合いが過熱して「貿易戦争」とも呼ばれる事態になった。

 それでも、米ピーターソン国…

この記事は有料記事です。残り1571文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
榊原謙
アメリカ総局|米国経済担当
専門・関心分野
米国経済、世界経済
トランプ関税

トランプ関税

トランプ米大統領の高関税政策が衝撃をもたらしています。金融市場は動揺し、貿易摩擦は激しさを増しています。世界経済は危機に向かうのか。暮らしにどんな影響を与えるのか。最新ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]