フラワー長井線、乗務員不足で減便へ 退職者相次ぐ 山形

大谷秀幸
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 フラワー長井線を運営する第三セクター「山形鉄道」は運転士不足で4月から当面の間、現在のダイヤから上下各4本を運休すると発表した。

 同社によると、昨年12月から今年2月にかけて、運転士計4人と車掌1人から退職の申し出があった。他社への転職など、個人や家庭の事情だという。

 退職後は運転士7人、車掌1人となり、現在の上下計24本のダイヤを維持するのが困難になったと判断したという。上下4本ずつ運休し、計16本になる。

 上下とも朝昼夜の便から間引いたり、2本の列車を1本化した臨時ダイヤにしたりする。また、すべて車掌のいないワンマン運転になる。バスなどによる代行輸送は行わない。

 運転士の採用活動を進めているが、現在のダイヤに戻すには3人が必要で、「直近では難しい状況」という。

 同社は「大変ご迷惑、ご不便をおかけすることとなり申し訳ない」としている。

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 フィッシング詐欺事件で約1億円の被害を受けたフラワー長井線を運行する第三セクター「山形鉄道」に対して、県と沿線自治体が拠出している基金から、運転資金として5千万円を無利子で貸し付けることになった。

 基金を管理する長井市によると、基金は「長井市山形鉄道運営助成基金」。県と長井市、南陽市、白鷹町、川西町が、出資割合に応じて、毎年計1億800万円を拠出している。山形鉄道は「上下分離方式」のため、鉄道施設の維持管理費などを負担している。

 今回は山形鉄道から、「運転資金に充てるため」と申請があった。すでに県や関係自治体の了承は得たという。現在の基金残高は8755万円で、ここから5千万円を貸し出すことになる。

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