中学校の部活動の指導者募集 地域移行に向け、休日限定
三重県教育委員会が、中学の休日の部活動を指導してくれる人を募っている。国の中学校部活動の「地域移行」の一環で、中学生のスポーツや文化芸術活動の機会の確保が狙いだ。
「みえ地域クラブ活動人材バンク」。18歳以上ならだれでも、運動系や文化系の指導者として幅広く登録できる。資格や指導経験は問わない。市町教委・市町が認めた地域クラブと面談し、勤務時間や報酬などの条件が合えば契約する。
また、生徒を安心して外部指導者に任せられるよう、指導者の情報を内部で共有したり研修を施したりするという。
2月20日に人材バンクのウェブサイトを開設した。3月14日現在、70代(4人)~10代(5人)の計92人が登録した。運動系で登録が多いのは、野球13人、陸上競技10人、ソフトボール8人、バスケットボール7人、サッカー6人など。文化系で多いのは、吹奏楽18人、マーチングバンド8人、パソコン7人、合唱と管弦楽が各6人だ。
順次、マッチングを進める。
県教委によれば、運動系については県内の公立中学校教員の約4割が、競技や指導の経験がない部活動の顧問をしている。文化系はもっと多いという。また部活動の数が少なく生徒がほとんど選択できない学校もある。一方で教職員は土日曜日でも、部活動の試合やコンクールの引率などで休日がなかなか取れない現状もある。
こうした状況は全国的な課題だ。国は2023~25年度の「改革推進期間」に、休日の部活動から、段階的に地域移行していくことを目標としている。26~31年度の「改革実行期間」に平日の部活動にまで広げたい考えだ。教職員の働き方改革も期待できそうだ。
県教委の担当者は「指導者がまだまだ足りない。子どもたちの未来のためにぜひ登録してほしい」と話している。
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- 【提案】
2022年12月に熊本市教育委員会が、市内の全小中学校教員2479人を対象に部活動の地域移行を前提として実施したアンケート調査では、約77%の教員が「報酬が支払われても、部活動の指導はしたくない」と回答しました(熊本放送(RKK)2023年
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