福岡県知事選アンケート ワンヘルスやLGBTQなど、4候補の回答

[PR]

 朝日新聞と九州朝日放送(KBC)は、福岡県知事選の各候補者に対し、政策や主張などをアンケートで尋ねました。寄せられた回答を原則としてそのまま掲載します。(上から届け出順)

Q1 服部県政の1期4年を100点満点で採点すると、何点ですか。理由も教えてください

◇吉田幸一郎氏

10点。重鎮議員の利権に偏った県政をしている。

◇服部誠太郎氏

一期目をどのように評価するかは、県民の皆様に判断していただくものであり、自ら評価することはあまり適切でないと考える。

◇藤丸貴裕氏

0点。官製談合、ワンヘルスなど、全く評価できないから。

◇新藤伸夫氏

20点です。ワンヘルスなど、不適切な政策をとっておられます。5党相乗りもダメ。

Q2 全県議の8割超を与党会派が占める県議会は「オール与党」とも評されます。県議会と県政の現状をどう評価しますか

◇吉田幸一郎氏

機能していない。政策について議論をしない議会は、県民の方を向いていない。オール与党の議会にならないように、県民の皆さんは議員を選んで投票してください。

◇服部誠太郎氏

知事と県議会の関係は、二元代表制であり、議院内閣制ではないため、制度的に与党・野党は存在しない。各会派とは、是々非々で議論を戦わせ、県政を推進している。

◇藤丸貴裕氏

評価に値しないので、県議会議員は半分に減らす。議員ハラスメント法は廃止する。

◇新藤伸夫氏

県議会と知事が癒着している現状はいけません。新しい政治勢力を作る。

Q3 「ワンヘルス」推進について、服部県政は4年間で45億円超を投入してきました。これは妥当と考えますか。理由も教えてください

◇吉田幸一郎氏

妥当ではない。なぜ自民党の重鎮議員の利権に税金をつぎ込むのか。それを止めることができない服部県政は異常だ。福岡の県政は時代遅れもはなはだしい。

◇服部誠太郎氏

ワンヘルスの教育や啓発など新たな取組のほか、鳥獣被害防止(25億円)や野生動物緩衝林整備(1億円)など、従来からの農業や人を守る事業も含まれており、必要な予算。

◇藤丸貴裕氏

無駄。必要ないから。

◇新藤伸夫氏

「ワンヘルス」は中止します。まず人間に対する医療を優先して充実させます。

Q4 選択的夫婦別姓制度や、同性パートナーシップ制度の導入についてどう考えますか。賛否と理由を教えてください

◇吉田幸一郎氏

両方賛成。選択的夫婦別姓制度を導入していないのは世界の中で日本だけ。同性パートナーシップ制度の導入は人権を大切にするということ。どちらも当たり前のこと。

◇服部誠太郎氏

選択的夫婦別姓制度は、国が国民の理解を得られるよう検討していただきたい。パートナシップ宣誓制度は、性的少数者の障壁を解消するため導入済で、対象サービスを拡大中。

◇藤丸貴裕氏

ややこしいので、選択的夫婦別姓制度には反対です。気持ち悪いので、同性パートナーシップ制度は廃止します。

◇新藤伸夫氏

LGBTQには反対です。夫婦別姓は慎重に検討していきたいです。

Q5 高齢化が進む中、医療や介護の現場では人手不足が懸念されます。地域偏在の解消を含め、どのように人材を確保していきますか

◇吉田幸一郎氏

人手不足の第一の理由は、賃金が低いから。労働に見合った対価が支払われていない。県の支援で労働条件を向上し、人手不足や地域格差の解消を図る。

◇服部誠太郎氏

看護大学等における修学資金貸付の拡大や、外国人介護人材確保に取り組む。勤務環境改善も支援。遠隔手術指導を行う病院の支援など外科医不足対策にも取り組む。

◇藤丸貴裕氏

人材を確保するのではなく、ロボットアームを導入する。看護師さんが腰を痛めないように、ロボットアームがお年寄りを持ち上げる。老人は結構重たい。

◇新藤伸夫氏

介護職員の給与は、むしろ引き上げてゆきます。介護施設の不足地域は充実させます。

Q6 福岡市が国に先行して小中学校の給食費無償化に乗り出すなど、子育て施策には自治体間で内容に差があります。こうした現状や、県の役割をどう考えますか

◇吉田幸一郎氏

福岡県内の小中学校給食費はすべて無償化にする。子育て施策は自治体間で差が出ないように県が支援を行う。自治体に予算がないなら、県が支援を行うべき。

◇服部誠太郎氏

地方自治体の財政力で教育に地域間格差があってはならない。国が全国一律の方針を示すべき。県では、全国知事会を通じて国に要望しており、今後も継続して要望してまいる。

◇藤丸貴裕氏

学校給食は無料にする。地産地消により、農業を支援する。食材の輸送コストを下げる。

◇新藤伸夫氏

教育は無償化いたします。給食費も県下すべてで無償にします。

Q7 長引く物価高が生活を圧迫しています。県はどのような施策を進めるべきだと考えますか。理由も教えてください

◇吉田幸一郎氏

すぐに最低賃金1500円を実施すると同時に中小企業支援を行う。更に最低賃金2000円を目指す。世界と比較すると日本経済は貧困状態。景気の底上げを最優先にする。

◇服部誠太郎氏

適正な価格転嫁を推進し、県内雇用の8割を担う中小企業の稼ぐ力を高め、物価上昇を上回る持続的な賃上げができる環境をつくる。

◇藤丸貴裕氏

減税。増税して経済が良くなるわけが無いから。

◇新藤伸夫氏

インフレ補償金100万円を、とりあえず妊娠55日以後の全県衆(※全県民)に支給。

Q8 平成筑豊鉄道の今後を話し合う法定協議会に、どのような姿勢で臨みますか。また、県内の公共交通網はどうあるべきだと考えますか

◇吉田幸一郎氏

地域の方々の声をしっかりとお聞きし、現状に即した対応を進めていきます。

◇服部誠太郎氏

存続・廃止の結論ありきではなく、データを収集し、事実を確認し、それを共有の上、関係者の合意形成を図ってまいる。公共交通網は、住民の足、観光客の移動手段に不可欠。

◇藤丸貴裕氏

電車は必ず支援する。技術的にいくつかアイデアがあるので、相談したい。バスについては市町村に任せる。

◇新藤伸夫氏

地方鉄道はなるべく存続させた方がいいと考えます。都市部では渋滞があるので、道路拡張。

Q9 東九州新幹線の整備や、西九州新幹線の全面開通の意義をどう考えますか。また、福岡県知事が果たすべき役割について教えてください

◇吉田幸一郎氏

九州新幹線の整備(建設)は検証が必要。西九州新幹線の開通は経済効果向上などが期待されている。県知事として地域間格差の是正に務める。

◇服部誠太郎氏

本県のみならず、九州全体の浮揚・発展に大きく資するものと考える。東九州新幹線の整備については、4県1市と足並みをそろえて国に働きかけてまいりたい。

◇藤丸貴裕氏

何もしない。国や佐賀県庁に任せる。

◇新藤伸夫氏

両方とも大きな意義があると考えます。九州の地方部は活力を回復するでしょう。

Q10 自分は知事に向いていると思いますか。理由も教えてください

◇吉田幸一郎氏

向いている。無所属なので誰の顔色も窺わなくて良い。誰とでも闘う。

◇服部誠太郎氏

「知事」は県民のためにある。県民の皆様の命を守り、生活を守るため、全身全霊を尽くすのみ。

◇藤丸貴裕氏

向いている。真面目だから。

◇新藤伸夫氏

向いています。私の友人の川勝・前静岡県知事も長く勤められたので、相談できます。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    南野森
    (憲法学者・九州大学法学部教授)
    2025年3月16日15時59分 投稿
    【提案】

    候補者のアンケートを原則としてそのまま掲載したとのことですが、その結果、候補者の一人が、同性パートナーシップ制度への賛否についての質問(Q4)への回答において、「気持ち悪いので、同性パートナーシップ制度は廃止します」という、同性愛者に対する

    …続きを読む