大山古墳で注目、宮内庁管理の陵墓立ち入り 過去に奈良でも8カ所で

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今井邦彦
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 日本最大の前方後円墳である堺市・大山古墳(伝仁徳天皇陵、全長486メートル)で7日、考古学や歴史学の学会、協会の代表が墳丘に入った。宮内庁が歴代の天皇や皇族の墓とする「陵墓」への研究者の立ち入りは、奈良県内でもこれまでに8カ所で実現しており、今後の成果も注目される。

 7日午後3時過ぎ。大山古墳の墳丘に入っていた研究者らが、古墳南の拝所の脇から次々と出てきた。報道陣の取材に応じた日本考古学協会理事の日高慎・東京学芸大教授は、埴輪(はにわ)の研究者。「外から見るだけでは分からないことを、確かめることができた。やはり陵墓には入ってみなくてはいけないと意を強くした」と興奮気味に語った。

 宮内庁が陵墓に指定している古墳には一般の人の立ち入りは禁じられ、考古学などの研究者も通常は入ることができない。陵墓の公開を求める研究者らの声を受けて、1979年からは宮内庁が修理などのために陵墓を発掘調査した際、その現場を学会の代表や報道機関に公開する「限定公開」が実施されてきた。

まだ果たせていない陵墓も

 だが、次第に学会側から「自…

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この記事を書いた人
今井邦彦
専門記者|歴史・文化財
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歴史、考古学、文化財、サブカルチャー