「被爆者の願いと真逆」日本政府不在の核禁条約会議、失望と憤りと
小川崇 興野優平 編集委員・石合力
米ニューヨークで現地時間3日、核兵器禁止条約の締約国会議が、被爆国の日本政府が不在のまま始まる。条約に署名・批准していないうえ、オブザーバーとしても不参加を決めた。被爆者や専門家からは失望や疑問の声が上がる。
今回の締約国会議は、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が昨年12月にノーベル平和賞を受賞してから、初めての大きな核軍縮会議だ。
長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(84)は昨年12月、日本被団協の代表委員として、ノルウェー・オスロで開かれたノーベル平和賞の授賞式に出席した。今年1月には、核保有国のフランスや北大西洋条約機構(NATO)加盟国のスペインを訪れ、被爆体験を語った。「各地の集会で歓迎され、会場もいっぱいになり手応えを感じた」と振り返る。
変化への希望を抱きながら、被爆80年の今年を迎えただけに、日本政府の姿勢に憤る。
「私たちの願いと真逆なとこ…
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