ハマスが人質3人解放 トランプ氏「介入」で増す停戦継続の不透明感

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エルサレム=高久潤 遠藤雄司

 パレスチナ自治区ガザをめぐる停戦合意に基づき、イスラム組織ハマスは15日、イスラエルの人質3人を解放した。ハマスが解放を一時延期する意向を表明したのを機に、イスラエル側も戦闘再開の姿勢をとり、停戦の継続が危ぶまれていた。ただ、合意を仲介した米国のトランプ大統領が停戦の枠組みを超えた「介入」を始めており、先行きの不透明感は増している。

 イスラエルメディアによると、イスラエルが拘束していたパレスチナ人369人も同日中に釈放された。

 1月19日に停戦合意が発効して以来、人質らの解放は6度目。ガザにいるイスラエル側の人質はタイ人5人を含めて計24人が、パレスチナ側では計約1100人が解放されたことになる。

 今回の解放をめぐっては、ハマスが10日、イスラエル側が停戦の合意事項を守っていないと主張し、15日に予定していた人質の解放を延期する考えを示した。これを受け、トランプ氏がハマスに対して同日までに「人質全員解放」を要求。ハマスが拒否すれば、停戦を白紙にすると述べ、「地獄が解き放たれるべきだ」と何らかの打撃を与えることを示唆する発言をしていた。

 イスラエル政府も閣議でこのトランプ氏の要求を全員一致で支持するとの声明を発表するなど、不安定ながら続いてきた停戦合意の維持に黄色信号がともっていた。こうした圧力を受けてハマス側が方針転換し、ぎりぎりのところで合意が維持された形だ。

 ただ、停戦合意の履行をめぐ…

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この記事を書いた人
高久潤
エルサレム支局長
専門・関心分野
グローバリゼーション、民主主義、文化、芸術
遠藤雄司
国際報道部・業務担当次長
専門・関心分野
アフリカ情勢、紛争、災害、事件
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    川上泰徳
    (中東ジャーナリスト)
    2025年2月16日12時23分 投稿
    【視点】

     ハマスが15日(土曜)に解放する予定の人質解放の延期を10日(月曜)に発表し、13日(木曜)に延期を撤回して予定通り解放するというのは、ハマスが最初から予定していた行動だっただろう。ハマスが人質の解放延期を言い出した狙いは何だったのだろう

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イスラエル・パレスチナ問題

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