専門家「すぐにも米価は下がる可能性」備蓄米の放出、乱高下リスクも

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座小田英史

 高騰する米価を抑えるための備蓄米の放出について、江藤拓農林水産相は14日、放出量を21万トン(茶わん約32億杯分)にすると表明した。今後、米価にどう影響するのか。宇都宮大学の小川真如助教(農業経済学)に聞いた。

 ――昨年6月時点で、備蓄米は年間需要量の1割にあたる91万トンに上ります。今回、うち21万トンを放出する方針を発表しました。

 非常にインパクトのある数字です。米価は下がってくると思われます。今回はお米が全体として不足しているわけではなく、売り渋り業者の存在が指摘されています。備蓄米が出てくるタイミングにかかわらず、今日の発表で、そういった業者がお米を手放すということになれば、即日、今日中にでもですね、お米の値段が下がる傾向になるという風に予想されます。

 ――江藤農水相は難しい判断だと言っています。逆にリスクはないのでしょうか。

 今回の大量の放出は、価格の…

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この記事を書いた人
座小田英史
熊本総局|警察司法、公共政策
専門・関心分野
財政、公共事業、調査報道、農業
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    亀田制作
    (SOMPOインスティチュート・プラス)
    2025年2月14日16時55分 投稿
    【解説】

     政府は米価高騰の原因として「流通の目詰まり」、つまり、業者間の集荷競争の激化によって、全農のような大手業者が小売への十分な供給を確保できなくなったことを挙げています。しかし、集荷の過熱は、米の価格が上がると皆が予想するからこそ起きる現象で

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