「英語ゼロ」から2年でスポーツ通訳者に 単語帳をひたすら250周

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田中瞳子
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 「プロサッカー選手になる」という夢を追い続けていた酒井龍さん(30)は、大学院時代に受けたトライアウトで不合格に。ふさぎ込む日々が続くなか、「元サッカー通訳者」との出会いをきっかけに通訳の道を志すようになります。サッカー一筋で、大学時代はまったく英語に触れていなかった生活から一転、2年後にスポーツ通訳者として活躍できるまでになれた秘訣(ひけつ)は。勉強のコツを聞きました。

 ――スポーツ通訳者とはどういう仕事なのでしょうか。

 主に外国籍選手や、国際的に活躍する日本人選手、監督の通訳を担います。ヒーローインタビューで選手の隣に立っている姿を見たことがあるかもしれません。記者からの質問や選手の答えをそれぞれ訳したり、ミーティング中に話されている内容を同時通訳して選手に伝えたりしています。選手がけがをしたときには一緒に病院へ行き、通訳をすることもあります。言葉が通じる唯一の存在として、よき相談相手になることが求められます。

■留学中に直面した絶望…

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    BossB
    (天文物理学者・信州大准教授)
    2025年4月23日12時7分 投稿
    【視点】

    「何かしらの形でサッカー世界最高峰の舞台に立つ」という目標があり、そのために「通訳者」という道を選び、そしてそのために英語が必要だったからこそ、英語をマスターできた——結局のところ、それに尽きると感じました。 実際、通訳者を目指す人や、英

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2025年4月23日13時2分 投稿
    【視点】

    プロサッカー選手からスポーツ通訳者への転身が見事です。当時は葛藤や苦悩があったのでしょうけど、いざ方向性を定めてからの努力がすごい。酒井龍さんは、情熱を打ち込めるものがたまたま英語だっただけで、その他の分野でもコツコツと努力を続けて結果を出

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