「二階王国」に暗雲 最終盤に和歌山入りした父・俊博氏が語った言葉
和歌山県・紀伊地域で、「王国」ともいわれる強固な地盤を築いた二階俊博・元自民党幹事長。その父の引退に伴い、同党から立候補した三男、伸康氏(46)は衆院選小選挙区で落選し、比例復活もできなかった。表だって父の応援を受けなかったが、知名度不足が最後まで尾を引いた。
「ふるさとの発展を思うみなさまのご期待に応えられなかったことは申し訳なく残念に思う」
27日午後8時過ぎ。同県田辺市にある事務所で伸康氏はそう謝罪し、集まった首長や支持者らと握手をして回った。
裏金問題を機に自民党を離党した無所属の世耕弘成氏(61)との事実上の一騎打ちとなった選挙戦。公示後の10月18日、「二階」の地元、和歌山県御坊市役所前の街頭演説で、伸康氏は「父の背中を見て育った。父を支えて下さった大人の背中を見て育った」と父の存在感を強調した。
だが、選挙期間中、その父はほぼ不在だった。
衆院選が公示された15日の第一声の会場、17日の森山裕・同党幹事長の応援演説、そして20日の石破茂首相の和歌山入り。いずれも、父・俊博氏は姿を見せなかった。
父を前面に出さない選挙戦に…
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