戦争が強いる「らしさ」 ジェンダーの視点からめざす核兵器廃絶
核軍縮の政策を決める男性、「母」や「大黒柱」になれないと忌避される被爆者の男女――。核兵器をとりまく状況には、性別による様々な不平等が潜んでいる。そんな、ジェンダーの視点から核兵器廃絶をめざす動きが広がっている。
ソファに座り、何げなく画面に目をやる2人。画面の中の人が演説する。
「核実験をすることで、去勢された男性ではないと証明するのだ」
突然、2人はタイムスリップし、戦争、そして、核開発競争の時代へ。
アニメ動画「入門!核兵器とジェンダー」(約5分半)は、こうして始まる。今春、核廃絶とジェンダー平等をめざす学生団体「GeNuine」が制作。YouTubeで公開している。
冒頭の演説は1998年、インドが核実験を行った後、ヒンドゥー・ナショナリストの政治家が実際に言ったことだ。指導者が「核保有」を正当化するため、「男性的な力」と結びつける例として知られている。
アニメはこのほか、戦時下で…
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- 【視点】
多くの方にこの動画をご覧いただきたいです。以前徳田さんの講演を拝聴したとき、「目に見えなかったジェンダーを意識的に文書や議論に盛り込んでいく必要がある」「変えようという意思がないと、条約はただの文字の集まりになってしまう」と仰っていて、その
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