鉄道インフラ攻撃 極右・極左支援の情報工作…欧州の分断狙うロシア

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聞き手・牧野愛博
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 米国が自国兵器によるウクライナからロシア本土への攻撃を限定的に承認するなか、ロシアは最近、欧州諸国によるウクライナ支援を妨害する情報・破壊工作を繰り広げ、バルト三国やポーランドなどを中心に危機感が強まっています。細田尚志チェコ国防大学インテリジェンス研究所助教は「欧州各国の社会・経済、欧州連合(EU)内の分断を招くほか、ロシアとの妥協を優先する政権が各国で増加する可能性がある」と指摘します。

 ――欧州各国では、6月の欧州議会選に対するロシアの介入を懸念する声が高まっています。

 チェコ政府は今年3月末、首都プラハに拠点を置いていたニュースサイト「ボイス・オブ・ヨーロッパ(VOE)」の運営会社とその代表者に制裁を科しました。VOEは、ロシアのプーチン大統領に近いウクライナ出身のオリガルヒ(新興富裕層)が出資し、「ウクライナの戦争は米国が始めた代理戦争だ」「欧米諸国の価値観は崩壊しつつある」といったロシアの主張に沿ったコンテンツを繰り返し流していました。

カザフスタンから発信、民主…

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この記事を書いた人
牧野愛博
専門記者|外交担当
専門・関心分野
外交、安全保障、朝鮮半島