LGBTの権利、駐日英国大使が見た日本 「世論変わっている」

村上友里

 英国のジュリア・ロングボトム駐日大使が28日、朝日新聞のインタビューに応じ、性的少数者をめぐる日本の状況について、「LGBTの権利の議論が増えており、良いことだ。世論も大きく変わっている」と語った。

 BBCによると、2013年にはイングランドとウェールズで、14年にはスコットランドで同性婚が法的に認められた。日本でも、カップルのいずれかが英国籍であれば、駐日英国大使館で同性婚のセレモニーを行うことができる。

 ロングボトム大使は、22年に長女が同性パートナーと英国で結婚したといい、「2人が結婚できるという選択肢を持ち、家族や友人たちに支えられることは、とてもすばらしいことだ」と語った。また、「娘が物事を隠したり、他の人たちとの違いを感じたりする必要がなく、社会に参加できることがどれほど幸せなことか」と強調した。

 性的少数者の権利について、それが守られるためには法的根拠が重要だとも指摘。「どんな社会でも偏見はあると思うが、英国では今、多くの人々がLGBTの人たちを応援してくれている」と語った。(村上友里)…

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この記事を書いた人
村上友里
国際報道部
専門・関心分野
難民移民、人権、司法
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    石合力
    (朝日新聞編集委員=国際関係、外交)
    2024年5月29日16時29分 投稿
    【視点】

    ロングボトム大使は、昨年、英大使館で開いたチャールズ国王誕生記念のレセプションでも、会場に同性婚カップルらを招いて祝福するなど、同性婚への偏見をなくす活動を積極的に進めています。王室(皇室)を抱く島国の議会制民主主義国家として何かと対比され

    …続きを読む