小池知事にすがる自民、足並みそろわぬ野党 東京15区は政界の縮図
投開票まで1カ月を切った衆院東京15区の補欠選挙の構図が29日、ほぼ固まった。東京都の小池百合子知事が率いる地域政党の候補に自民党は相乗りの方向で、事実上の不戦敗に。立憲民主党も擁立を固めたが、野党の足並みはそろわない。その構図は現下の政治情勢を色濃く映し出す。
小池氏は29日の会見で、事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」が15区で擁立する方針の作家、乙武洋匡氏(47)について問われ、「東京大改革を進めてきたが、今まさに日本大改革が必要。日本のゲームチェンジを担っていくにふさわしい方だ」と持ち上げた。
生まれつき両手足がほとんどなく、車いすで活動する乙武氏は、2022年参院選では東京選挙区から無所属で立候補したが落選。23年には都民ファの政経塾で初回講師を務めるなど、小池氏側と一定の関係性を作ってきた。都民ファは国政進出に向けて立ち上げた政治団体「ファーストの会」の公認候補として調整を始めたが、他党の支援も得ようと無所属候補とすることも検討している。
小池氏の頭の中にあるのは自民、公明両党との連携だ。小池氏は28日夜、公明幹部に電話で「乙武さんを出します。よろしくお願いします」と求めた。
今回の補選は公職選挙法違反…
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