開業90周年の4駅の歴史を巡る JR紀勢線でスタンプラリー

勝部真一
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 JR紀勢線の紀伊新庄(和歌山県田辺市)、朝来(上富田町)、白浜(白浜町)、紀伊富田(同)の4駅が20日に開業90周年を迎える。地域の魅力を知ってほしいと地域住民らが各駅を巡るスタンプラリーを企画し、30日まで実施している。朝来駅には開業当時からの懐かしい写真も展示、時代の移り変わりも感じることができる。

 4駅は当時の国鉄紀勢西線が、紀伊田辺駅から紀伊富田駅まで延伸したのに伴い1933年12月20日に開業した。スタンプラリーと写真展は、紀伊富田駅で4月にイベントを開いた「富田駅周辺と富田を楽しむ会」代表の中川彩さんが、各駅周辺の住民らに呼びかけて実行委員会を作り企画。周辺事業所なども協力した。

 スタンプラリーは、各駅に掲示しているQRコードをスマートフォンで読み取り、デジタルスタンプを入手する。4駅全てを集めると応募でき、インスタントカメラや白浜町内のホテルのペア宿泊券(各1人)、上富田町のマスコットキャラクター「ひょうたんせんぱい」と白浜町商工会青年部のキャラクター「しらぺん」のグッズセット(2人)、アドベンチャーワールドのぬいぐるみ(3人)、同イベントのトレーディングカードセット(100人)などが抽選で贈られる。

 朝来駅での写真展では、開業当時の紀伊富田駅や現在も当時の駅舎が使われている紀伊新庄駅の45年ごろのホーム、まだ白浜口駅という名称(65年に改称)だった50年代後半ごろの白浜駅前のにぎわい、65年の朝来駅前の様子などが展示されている。

 現在、白浜駅以外は「無人駅」で、利用客数も減っているが、中川さんは「通学に利用している高校生も多い路線。高校生やかつて利用していた人たちに、地域資源の活用を知ってもらい、地域の将来につながってほしい」と話している。問い合わせは実行委(0739・34・8773)。(勝部真一)

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