トランプ氏との交渉カードは? 「自動車関税」回避が最大ミッション

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内藤尚志 中村建太 石川尚文
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 関税をめぐるトランプ米大統領のディール(取引)に、うまく立ち回れるか――。赤沢亮正経済再生相を中心とする対策チームが11日、本格始動した。最大のミッションは、輸出の柱である自動車にかけられた高関税の回避だ。政府は米側が指摘する「非関税障壁」の解消を交渉のカードにしたい考えだが、一筋縄にはいかなそうだ。

 真っ先に交渉のテーブルに上がりそうなのが、コメだ。ベッセント米財務長官とともに赤沢氏の交渉相手に指名されたグリア米通商代表部(USTR)代表は、日本の農産物の市場開放について協議する意向を示した。米政府高官も「日本はコメに700%の関税を課している」と繰り返す。

 これに対し、日本側は「理解不能だ」(江藤拓農林水産相)と反発を強める。国際ルールにもとづくコメの輸入枠(年77万トン)は無関税で、その枠外での輸入にかかる関税は1キロあたり341円。「700%」は事実と異なるとする。

 ただ、足元の米価をもとに枠…

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この記事を書いた人
内藤尚志
経済部
専門・関心分野
雇用・労働、企業統治(ガバナンス)、経済政策
中村建太
経済部|国土交通省担当
専門・関心分野
運輸政策・産業、ものづくり、地方格差
トランプ関税

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